バクテリア編















 左の曲線はバクテリア1種類のみを理想状態で増やした時のものです。複数バクテリアが存在する所では左の曲線のようにはなりません

1、遅滞期

バクテリアが増えている場所から、他の場所へバクテリアを移したとしてもバクテリアはすぐには、ほとんど細胞分裂をしません。

バクテリアが分裂しはじめるまえには遅滞期というバクテリアが分裂して増えるための準備期間があります、この期間の長さはバクテリアの種類、環境によって変わってきます。

硝酸菌のグループであれば、10〜20℃、弱アルカリの環境が最も最適な環境であると知られています。

市販のバクテリアでも、入れると短時間で水が透明になるものってありますよね!?あれは、遅滞期が短くかつ浮遊物を分解してくれるタイプのバクテリアが入っているのですぐに水が透明になるのだと思います。

2、対数期


遅滞期が過ぎると、バクテリアの数が対数的に増える期間に入ります。

 対数期とは対数増殖する事を意味しています、簡単に言うとネズミ講です、インターネットの世界にもよく広告を人に紹介すると紹介料が発生し、その紹介した人がまた誰かに紹介すると自分にもまた紹介料が発生するなんてネズミ講が沢山存在しますよね(笑

 あとは、”ペアのネズミが10匹の子供を生み2ヵ月後に親子ともに10匹の子を生み、それを毎月繰り返すと、1年後にはとてつもない数になる”なんていうのが有名ですよね。

 対数期では、最も細胞分裂が活発行われる期間です、バクテリアの種類によって決まるある定の時間を世代時間と呼び、世代時間ごとに細胞分裂をして数が2倍に増えます。

右の画像は対数的に増えるイメージです!ちょっと小さすぎたかな(^^;;

3、定常期


 対数期では、バクテリアが分裂すると同時に環境が悪くなり、増殖に必要な資源が得にくくなり、栄養状態が悪化する事によって免疫力が低下したりする事によって、バクテリアの成長スピードが遅くなると同時に死ぬスピードが早くなり、死ぬ数と増える数が平衡状態(つりあってるって事です)になってバクテリアの数はある一定の値に収束します。

4、死滅期

 栄養状態、環境が悪化し定常期の後に死滅期がきます。この死滅期では、対数期の逆で対数的にバクテリアが死んでいきます。

バクテリアのタイプと働き!!

英語で細菌の複数形をバクテリアといいます、熱帯魚の本などでバクテリアについての記事を読むとニトロソモナス、ニトロバクターがアンモニアを分解して、比較的無害な硝酸にしてくれます。とどの記事にも乗ってるネタですが、それ以上のことはほとんど見かけたことがありません(^^;、その記事を読むとバクテリアってすごく特殊なものって感じがしますが、実際には、身近なところに沢山います、たとえば、皆さんがよくばい菌、ばい菌っといているのもバクテリアですし、大腸菌ももちろんバクテリアです、皆さんの手にも多種多様なバクテリアが住み着いていますし、空中にも浮遊しています。と以外に身近な存在だと言うことが分かっていただけたでしょうか!?

ちょっと考えるだけでも、こんなに沢山の種類がいるバクテリア、本などに、”ニトロソモナス、ニトロバクターがアンモニアを分解して、比較的無害な硝酸にしてくれます。”紹介されているような簡単な理論で終わるはずがありません。よくバクテリアの元のパッケージの説明に開封後は、冷暗所に保存してくださいと書いてあります、これは、一回開封すると空気中に浮遊しているバクテリアがボトルに進入し、そのバクテリアがボトルの中で増えることを抑制するために冷暗所に保存してくださいと書(他にも意味はあります)いてあるんです!そんな事でも、影響を受けてしまうのに、水槽の中のバクテリアが数種類しかいないなんて事はありえない事はすぐに分かっていただけると思います。

バクテリアには大きく分類すると好気性細菌、嫌気性細菌の2種類がいます。生物学では、この”気”と言う漢字は酸素を表しています。前者は酸素を必要とし、後者は酸素を必要としない(本によっては、酸素があると死滅してしまう、微量の酸素が存在しても死滅しないなどと紹介されていますがPWでは微量の酸素があっても死滅しないと定義したいと思います!)細菌です。さらに、従属栄養、独立栄養と分類することができます。独立栄養は、無機物のみを必要とし、従属栄養は、無機物、有機物どちらも必要とします、なぜ!?独立栄養、従属栄養共に無機物が必要なのかと言うと・・・、地球上の生命で水を必要としない生物はいない事は皆さんご存知だと思います、水は無機物なので絶対に必要なんですよ!!!

有機物とは、生物学の定義では、生物が作り出した物、化学の定義では、炭素骨格を持つ物と生物と化学では微妙に定義の仕方が違います。バクテリアは、主に高分子の物質を低分子にする時に、発生するエネルギーを利用して

 

硝化細菌

熱帯魚雑誌等でもよく登場する硝化細菌とは、化学合成細菌の一種で亜硝酸菌、硝酸菌を示しています。硝化細菌は、アンモニアを酸化して亜硝酸、硝酸へと分解していきます。これらの反応は、化学合成に必要なエネルギーを獲得するタメの反応で、獲得したエネルギーを利用して炭素同化(*1)を行います!図に書いてる反応式を見ていただければ分かると思うのですが、この反応は光合成といっしょです!このように、よりエネルギーの高い(*2)炭水化物を生成しているのです。


-*1-
炭素同化とは、CO2などの低分子からC6H12O6などの高分子(いっぱいくっついてる!)にする、合成反応です。この場合はエネルギーの吸収のことを意味しています。
-*2-
多くは高分子の物質は、低分子の物質よりもエネルギーを多く持っています、日本人の主食であるお米の主成分は、デンプンです。このデンプンは、高分子の炭水化物です。中学の家庭科の時間にエネルギー源は炭水化物だ!なんて習いませんでした?デンプンは、沢山の元素がいっぱい結合しているので沢山エネルギーを持っているんです!このデンプンを食べると・・・、イメージ的には、上の図の逆の反応をして今度はエネルギーを取り出しているんです!イメージですからね(^^;、この反応が体でそのまま起こるわけではありませんよ(笑

化学合成細菌-PSBなど・・

光合成細菌は、その名のとうり光合成をすることができる細菌です、色素(バクテリオクロロフィル)を持っているので光合成ができます。赤、黄、緑などの色をしています。普通の光合成と違うところは、水でなく、硫化水素を使って炭素同化をし、二酸化炭素が発生しないところが普通の光合成とは異なります。

 有名なPSBが、光合成細菌です、このタイプのバクテリアは、嫌気性で、水槽の中ではほとんど増えてくれません。では、何のために?添加するのかというと・・、このバクテリアは、窒素化合物からアミノ酸を合成してくれたりもするので、アミノ酸をえさとするバクテリアを増やすことができます。また、PSBには、沢山のミネラル、ビタミンなどの栄養素が含まれているのでこれらのミネラル、ビタミンを添加することを目的として利用する人もいるようです。
 PSBの赤い色は光合成細菌そのもの色というよりはカロチン(ニンジンに含まれる)の色のようです、PSBは、長期間保存してしまうと死滅してしまいます、有効期間等はメーカーによってさまざまですが、自分の知っている見分け方の方法としては・・、PSBは比重が重いのでほっておくと赤い部分と透明な部分に分離してしまいます、ボトルを振って赤い部分が均等に混ざればOK!混ぜても溶液が透明なままだと・・NGなようです。いろいろなメーカーからPSBが発売されているので上の方法で判別ができないこともあるかと思います(^^;

バクテリアの元

ショップでバクテリアの元が沢山の種類売っています、ほとんどのバクテリアの元は、硝化細菌がメインなようですが中には、硝化細菌がメインでないバクテリアもあります。

■ 粉末のバクテリア、B4 ■
みなさんご存知だと思いますが、粉末状のバクテリアの元でB4という製品があります、このバクテリアは、見た目も他のバクテリアと異なりますが、メインで有害物を分解してくれるバクテリアが硝化細菌ではないところが最も他とは異なるところです、またそれが最大の特徴です!硝化細菌がメインで有害物を分解すると、アンモニア→亜硝酸→硝酸と分解されていく段階でPHが下がってしまいます、もちろんこの反応を中和してくれるような反応を起こすバクテリアも存在するので絶対に下がるわけではありませんが・・・、普通は水が酸性に傾いてしまいます。しかし、B4のバクテリアは、有害な窒素化合物を分解するときにPHが下がらないのです、ここが最大の利点です!このバクテリアは、硝化細菌と共存化なそうです、だからB4を使ってからといってPHが下がらないわけではないようですが、硝化細菌がメインで分解するよりもずっとPHが下がりにくいようです。

B4に付属するアンプル(アミノ酸)は、新しく水槽を立ち上げる時に使います。よく新しく水槽を立ち上げるときには、魚などを入れないとバクテリアの餌がないからバクテリアが増えない!?なんて言われてますが、B4なら、新しく水槽を立ち上げるときにアンプルを入れてあげれば魚などを入れないでいいのです!!アミノ酸を分解してエネルギーを得て増殖しているようです。2−3週間ぐらいしたら試薬で有害物がないかをチェックして問題なければ生体を入れることができます。すでに、立ち上げ済みの水槽でB4を使う時は、アンプルは入れなくてもいいそうです。

バクテリアの元の中でも一番のお気に入りです(^^

バクテリアの増やし方

新しく水槽を立ち上げるときには、魚などを入れて水温を20度前後にしておけば、バクテリアの元を入れないでもほっておけばバクテリアは胞子の状態で水槽に入ってくれるので勝手に増えてくれます。

上の方法以外に魚、貝を腐らせてそれをろ過機に入れて数週間経ったら生体をいれたりしています。ただこのやり方だと腐らせているので有害な細菌まで増えそうでヤダ!って人もいるかと思います(^^;

バクテリアの多くは、化合物(高分子とは、限らないが・・・)を分解するときに発生するエネルギーを利用して糖類などをつくっています。化合物(高分子とは、限らないが・・・)は、生物が作り出すものがほとんどなので水槽に水だけ入れてほっておくだけでは、エネルギー源となる化合物がないのでなかな増えない事が想像できると思います、だから、腐らせた魚、貝、または、生きた魚を入れないといけないのです!

バクテリアは、数が増えれば増えるほどいいというものではありません!いろいろな種類のバクテリアがバランスよく増えるのが理想です!

元素同士が結合している化合物をばらす時にエネルギーが発生するというイメージが重要です!日常の生活で起こっている化学反応のほぼすべてに当てはまります!どんどん応用していきましょう!