ソイル〜弱酸に保てる原理〜編

 一部の商品を除き、ソイルは、弱酸性に水質を保つ事ができるのは皆さんご存知だと思いますが、その仕組みに関しては、知っている人は少ないようです。そこで、今回、弱酸性をどのようにキープしているのかを詳しくご紹介したいともいます。

 弱酸性をキープの仕組みは、緩衝溶液と同じ理論です。辞書で緩衝という言葉を引くと、「二つの物の間に起こる衝突や衝撃をやわらげること。(Refer:goo 辞書)」とかかれています。まさに、その言葉道理の現象なのです。つまり、緩衝溶液とは、PHの変動を吸収してくれるような溶液なのです。例えば、PH7、5に設定された緩衝溶液は、PH7、5をキープします、なので、PH3、0の溶液を入れたとしても、そのPH変動を吸収して、PH7、5をキープしようとするのです。と詳しく説明したつもりなのですが、恐らくこれを見ている人のほとんどの人は、なるほどね?と思うけどよく分からないというようのが本音ではないでしょうか?、そこで、今回は、簡単な緩衝の実験を用意してみました。

 熱帯魚の世界では、PH7以上をアルカリとして定義するのが一般的ですが、PH7以上をアルカリと定義するのは、中学生までで、高校生からは、PH7以上を塩基性と定義する事になっています。このコンテンツでは、明らかに中学生での化学で、考えられる理論を超えているので、PH7以上を塩基性として定義して話を進めていきたいと思います。
一番左が、PH7、5に設定された緩衝溶液です。右隣が、普通のPH7、5の溶液、一番右が、テトラPH+を入れて作った高PHの溶液です。

 一番右の高PHの溶液を左の2つの溶液に入れてどのぐらいの変化があるのか、実験します。
↑を入れました。相当たっぷり入れたので試薬で、測定できる範囲を相当こえていると思います(^^;
どちらもPH7、5の溶液です。未だ何も入れていません。
 少しだけ入れました、すでに、緩衝溶液の色と、普通の溶液の色が、違うことは、見て分かると思います。さて、もう少し入れてみましょう。
 さらに、入れてみました。緩衝溶液に、高PHの溶液を、かなりの沢山入れましたが、未だPH7、5前後ををキープしているようです。
 さらに、入れてみました、右側の普通の溶液は、すでに、高PHの溶液と同じような色になってしまいました。高PHの溶液をすべて、左の緩衝溶液に、入れてみました。

 緩衝溶液が、PHの変動を吸収しているのを、分かっていただけたでしょうか?、明らかに、普通の溶液と違いますよね?ちなみに、この溶液に、塩基性の溶液を入れても、PH7、5にキープする事ができます。

PHが下がらないのは、なぜ?

 なんとなく分かりましたか?この実験からも分かるように、緩衝溶液は、PHの変動を吸収してくれるような溶液であって、設定されたPHより、大幅に、PHが下がりすぎたり、上がりすぎたりはしません、しかし、実際にソイルを使っていると、ソイルの説明書にかかれているPHよりも、PHが下がりすぎたり、上がりすぎたりすることがよくあります。

 原因は、外部からのPHを変化させる要因(バクテリアなど・・)が、ソイルの緩衝作用に勝ってしまっているからです、つまり、ソイルから、PH変動を吸収してくれるイオンが溶けるのスピードが遅いので、PH変動の吸収が追いつかないのです。PH変動を吸収しているのは、弱酸-強塩基、弱塩基-強酸からのイオンで、このイオンが、ソイルから溶け出して、PH変動を吸収しているのです、メーカーにもよりますが、ソイルが柔らかい(焼きがあまい)ほど、溶けやすく、硬いほど溶けにくいのです、つまり、後者よりも前者のタイプのほうが、設定PHに早く落ち着くのです。、PHを変動させている外部の要因を、なくしてそのままにしておけば、いつかは、設定されたPHに落ち着くのですが、上記で説明したように、いつも、設定PHにならないのです。

身近なところにあります。

 緩衝溶液は、身近なところにも沢山あります、例えば、皆さんの体内中にある血液が緩衝溶液になっています。血液に、外部から何かが入って、血液のPHに少しでも変化が生じると、人間は死んでしまうので、血液が緩衝溶液となっていてPHの変化を妨げるような仕組みになっています、これは、PHが大きく変化してしまうと細胞が壊れてしまうからです。、また、作為的に緩衝溶液を作らなくても、緩衝溶液になっているような事がよくあります、例えば、ポカリの中に入っているクエン酸が、緩衝溶液になっているよです、かなり弱いらしいですが。。

緩衝溶液の理論

 
 さて、緩衝溶液の性質等については、ご理解いただけたと思います、お次は、どのようにPH変動を吸収しているのかを詳しく説明しましょう。

 細かいところまで詳しく説明しようと考えていましたが、予備知識がかなり必要なので、今回は、軽く紹介する事にします、予備知識に関しては、今後のコンテンツで、詳しく説明していく予定です。分子軌道まで詳しく説明するから楽しみにしてて下さい(笑
 HCOOHは、弱酸性の酸、蟻酸です、蟻に、含まれています。なので、蟻酸らしいです(笑←冗談じゃなく本当に)、世界共通の書き方をすれば、formic acid です。

 緩衝溶液は、H+、OH−が入ってきたときに、その、H+、OH−を消費してくれるような、物が沢山入っていないといけません。まず、HCOO−を沢山入れておくことによって、H+が入ってきた時に、HCOOHにして、H+を消費させる事ができ、HCOOHを沢山入れておくことによって、OH−が入ってきた時に、HCOO−とH2Oにして、OH−を消費することができるのです。

 ↑の画像の、Aの HCOO− → HCOOH です。間違えましたm(__)m、修正しようとしましたが、すでに元のファイルが見当たりませんでしたm(__)m、そのうち修正するので、勘弁してくださいm(__)m 
 HCOONaのような、弱酸と強塩基とのペアの塩を入れる事によって水溶液中で、HCOOH、HCOO−を沢山保つ事ができます。

  HCOONaは、塩ですから、H+とHCOO−にほぼすべてが完全に分かれます、水溶液中に、HCOO−が増えるので、共通イオン効果で、HCOOHを多く保てるわけです。

 ソイルの寿命(PHキープ)は、このHCOONaがなくなった時なのです(↑の実験を見ていただければ意味がわかりますよね?)、しかし、ソイルが、硬くなったりしたら、塩が溶け込むスピードが遅くなるので、緩衝するスピードが遅くなるので、PHを変化させる他の要因に負けて、PHが弱酸性にキープできなるかもしれません。

 ソイルの種類によっては、高PH→低PHへの緩衝しかできないようなものがあります。